新制度導入時の法的リスクマネジメント
新制度を導入する際、新たに法的なリスクが生じてしまうことが考えられます。
新制度の導入の際には、それに伴い生じるリスクの把握、及びそれらのリスクが顕在することを回避する方策をセットで考えておくことが重要です。
本稿では、新制度導入時の法的リスクマネジメントについて紹介させていただきます。
法的リスクマネジメントとは
法的リスクマネジメントとは、企業が事業活動を行う上で直面する、法的な問題や紛争が生じる可能性について、それを把握し、その発生を防止、又は、最小限に抑えることをいいます。
法的なリスクとしては、契約違反リスク、法令違反リスク、権利侵害リスクなどがありますが、これらのリスクが顕在化して、損害賠償請求などを起こされる事態を想定し、その予防、及び、損失の最小限化を考えることが重要です。
法的リスクが生じる新制度導入の場面
法的リスクが生じる新制度導入の場面としては、人事制度の変更、及び新規事業の開拓が考えらえます。
まず、人事制度の変更については、人事制度の変更に伴い労働条件を変更する場合、労働者の同意が必要となります。
そして、処遇の変更・退職の必要性が生じた場合、その対応は採用時の雇用条件が前提となります。
これらを踏まえずに処遇の変更・退職を行った場合には、法令違反を問われるリスクがあります。
また、人事評価制度についても法的リスクが存在します。
人事評価制度は会社の人事権に直結するものであり、会社側に広範な裁量が認められます。
したがって、マイナスの評価を受けてしまう、解雇をされた従業員らとの間で紛争となってしまう可能性が考えられます。
そして、新規事業の開拓については、たとえば、新規商品開発の際に、国内外の知的財産権を侵害してしまう可能性があります。
他社の権利を侵害していないかについて、慎重な検討が必要となるといえます。
企業法務に関するご相談は、弁護士 野崎 大介にお問い合わせください
企業が事業活動を行い、多数の人、及び会社と関わりを持っていく以上、様々な法的リスクの発生が想定されます。
発生し得る法的リスクを把握し、それぞれについて、回避・最小限化を図ることは、企業の継続した経営には欠かせないといえます。
弁護士 野崎 大介では、企業法務に関するご相談を承っております。
お困りの方はお気軽にお問い合わせください。
当事務所が提供する基礎知識
Basic Knowledge
-
マンション管理組合の...
マンションの管理費滞納は、管理組合の運営に大きな影響を及ぼします。特に滞納が長期化すると、回収が困難になり、最悪の場合、時効により請求権を失うリスクもあります。今回は、管理費を滞納された際の対処法と、弁護士に相談すべき理 […]
-
賃借人に家賃の値上げ...
賃貸経営をしていると、家賃の値上げを検討せざるを得ない場面があります。しかし賃借人にとって、家賃は生活や事業に直結する大きな負担であるため、ただ一方的に「家賃を上げたい」と伝えてもスムーズに受け入れられるとは限りません。 […]
-
行方不明の相続人がい...
遺産分割協議は、相続が発生したときに遺産をどのように分けるかを話し合う場であり、相続人全員が参加しなければ成立しません。もしも相続人の中に長年連絡が取れないひとや、行方がわからないひとがいる場合、「協議を始めてもいいのか […]
-
相続放棄と限定承認の...
遺産分割に際して、相続争いに巻き込まれたくなかったり、負債を引き受けることを避けたい場合、相続放棄や限定承認という手続きを検討することになります。本ページでは、相続放棄と限定承認の異同やそれぞれのメリットについてご紹介し […]
-
遺言書がある場合とな...
遺言書の有無は、遺産相続の手続きに大きな影響を与えます。本ページでは、遺言書がある場合と無い場合の遺産相続の違いや遺言書の探し方についてご紹介します。 遺言書がある場合の遺産相続|遺言書に従った相続が基本 遺言書がある […]
-
相続における遺留分と...
相続では、遺言によって特定の相続人や第三者に財産が渡ることがあります。しかし、一定の相続人には法律で最低限の相続分が保障されています。今回は、遺留分の仕組みや計算方法、請求の時効について解説します。遺留分を持つ相続人遺留 […]
弁護士紹介
Lawer

弁護士 野崎 大介DAISUKE NOZAKI
特に心がけているのは,ご相談を受けてから,
解決の道筋を立てる最初の方向性を誤らないこと。
これまで多くの法人・個人のお客様から法律相談,事件のご依頼をいただき,企業法務・一般民事・訴訟・刑事事件など多岐にわたる問題を解決に導いてまいりました。 事件が解決して感謝の言葉をいただいたときに,弁護士としての大きなやりがいを感じます。
依頼者様が求めている解決結果は何なのか,背景事情を含めてしっかりと聞き取って話し合い,その実現に向かって交渉・訴訟を進めてまいります。
これまでに手がけた数々の解決事例をもとに,状況に応じて臨機応変な対処を行い,依頼者様が満足する解決を目指します。
事務所概要
Office Overview
名称 | 野崎・松井法律事務所 |
---|---|
代表者 | 野崎 大介(第二東京弁護士会所属) |
所在地 | 〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-2-6 恵比寿ファイブビル605 |
連絡先 | TEL:03-6427-0907 / FAX:03-3780-7029 |
対応時間 | 10:00~18:00(事前予約で時間外も対応可能です) |
定休日 | 土日祝(事前予約で休日も対応可能です) |