遺産分割でよくあるトラブルと対処方法

ご家族がお亡くなりになった際に避けては通れない遺産分割ですが、相続人の間に対立が生じ、「争族」になってしまう事例は少なくありません。

なぜなら、遺産分割する際に一般的に利用される協議（相続人同士の話し合い）には、トラブル発生のリスクが多く潜んでいるからです。

本ページでは、遺産分割でよくあるトラブルとその対処方法についてご紹介します。

連絡を取っていない相続人がいて協議が始められない

遺産分割協議は、相続人全員が参加して行う必要があります。

そのため、連絡の取れない相続人がいる場合には、遺産分割協議を始めることができません。

対処方法としては、

・住所や電話番号が判明している場合：郵便や電話で連絡を取る

・所在不明の場合：本籍地の役所に申請して、戸籍の附票を取得してから、郵便を送る

ことなどが考えられます。

※相続人が海外にいる場合、外務省への問い合わせが必要になることがあります。

相続人同士が不仲だったり、不当な主張がされたりすることが原因で協議が進まない

せっかく相続人が全員参加して協議が開始した場合でも、相続人同士が不仲であるために協議が進まない場合が案外多いものです。

また、財産の処遇が絡むために、特定の相続人から自分本位な主張が行われ、協議が停滞することも少なくありません。

この場合には、以降の親族関係に遺恨を残すことを避けるために、第三者である弁護士に仲介を依頼したり、遺産分割調停（家庭裁判所の調停員を交えた話し合いをする手続き）を利用したりすることを検討するべきでしょう。

遺産隠しや使い込みが発覚する

遺産分割は、遺産の範囲を確定してからそれを分配する手続きですが、特定の相続人が遺産を隠していたり、使い込みをしていたことが発覚する場合があります。

この場合、遺産の返還を求めることになりますが、当事者のみでの解決は非常に困難です。

あらかじめ弁護士に依頼して、交渉の代行を依頼したり、訴訟の提起を考えることとなります。

※遺産の返還請求権には時効があります。遺産隠しや使い込みが疑われる場合には、迅速な対応が重要です。

相続に関することは、弁護士 野崎 大介にご相談ください

以上のように、遺産分割には、協議開始前から終結後まで様々なトラブルのリスクがあり、以降の親族関係に遺恨を残すケースが少なくありません。

また、トラブルをおそれるがあまりに不満が残る内容で合意してしまうと、それを後から覆すことは非常に困難になります。

遺産分割を含む相続一般のお悩みをお持ちの方は、弁護士 野崎 大介までお気軽にご相談ください。