【弁護士が解説】遺言執行者がやることと選び方
遺言者の意思を確実に実現し、円滑な相続を実現するためには、遺言執行者の役割を正しく理解し、最適な人物を選ぶことが求められます。
この記事では、遺言執行者が担う実務の内容や選び方の基準について、弁護士の視点から解説します。
遺言執行者が行う主な手続き
遺言執行者は、遺言者の最後の意思を実現するために、相続財産の管理や必要な手続きを行う一切の権限を有します。
就任した場合、直ちに相続人全員へ通知を送り、速やかに財産目録を作成して交付しなければなりません。
その後、預貯金の解約や不動産の所有権移転登記など、具体的な財産の承継事務を進めていきます。
株式の移転手続や貸金庫の開扉手続きなどが含まれることもあります。
遺言執行者がいる場合には、原則として相続人が勝手に遺産を処分することはできません。
遺言執行者の選び方で重視すべき点
遺言執行者になるために特別な資格は不要ですが、誰を指名するかによって相続手続きが円滑に進むかどうかが大きく異なります。
親族の1人を執行者に選ぶことも可能ですが、その方が相続人などの利害関係人である場合、他の親族から不公平さを疑われるリスクには注意が必要です。
また、金融機関や役所での煩雑なやり取りを、遅滞なくこなすための実務遂行能力も必要です。
弁護士を遺言執行者に選ぶメリット
法律の専門家である弁護士を遺言執行者に指定することには、多くの実務上のメリットがあります。
まず、弁護士は中立的な立場で任務を遂行するため、親族間の無用な争いを防ぐ効果が期待できます。
さらに戸籍謄本の収集や不動産の登記申請など専門知識を要する作業も正確かつ円滑に行うことが可能です。
まとめ
遺言執行者は、遺言者の意思を法的に実現し、相続財産を適正に引き継ぐための重要な責務を負います。
財産目録の作成から各財産の移転手続まで職務は広範であり、正確な法律知識と中立な立場が欠かせません。
遺言執行者の選任は、遺言書を作成する際に遺言書の中で遺言執行者を指定するという方法が一般的です(遺言書で指定がない場合は家庭裁判所に選任を申し立てることができます)。
遺言に関してお困りのことがあれば弁護士に相談することを検討してください。
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Q&A
- 私は長年海外に居住していて、日本に帰る予定はありません。
最近母が他界して兄弟と遺産を分割することになりました。海外に住んでいる場合、日本国内に住んでいる場合とどのような違いがありますか。 - 基本的には大きな違いはありません(被相続人が日本国籍、遺産が日本国内の場合)。
他の相続人と話し合いをする機会を設けるのが大変ですが、最近はウェブで面談ができますので、以前よりは容易になっています。遺産分割調停や審判といった手続も、ウェブ会議や電話により海外から参加することができます
ただし、海外に居住している場合は、裁判所からの送達(手続を進めるために郵便で書類を送ることがあります)をどうするか、時差の関係で時間が合わないといった問題は生じます。弁護士が代理人になれば、郵便物は代理人宛に送付され、期日は代理人のみが出席すれば問題ありません(国内にお住まいの方でも、出席されない方が多いです)。実際にも、ご本人は海外に居住したまま一度も裁判所に出席せず、遺産分割の調停申立、審判、審判に基づく競売申立、代金の受領まで全て行った例があります。遺留分の請求も同様に行うことができます。
この他にも相続に関するQ&Aをまとめました。
ご相談前のご参考にしてください。
弁護士紹介
Lawer
弁護士 野崎 大介DAISUKE NOZAKI
特に心がけているのは,ご相談を受けてから,
解決の道筋を立てる最初の方向性を誤らないこと。
これまで多くの法人・個人のお客様から法律相談,事件のご依頼をいただき,企業法務・一般民事・訴訟・刑事事件など多岐にわたる問題を解決に導いてまいりました。 事件が解決して感謝の言葉をいただいたときに,弁護士としての大きなやりがいを感じます。
依頼者様が求めている解決結果は何なのか,背景事情を含めてしっかりと聞き取って話し合い,その実現に向かって交渉・訴訟を進めてまいります。
これまでに手がけた数々の解決事例をもとに,状況に応じて臨機応変な対処を行い,依頼者様が満足する解決を目指します。
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